バンギラスの元ネタはゴジラ?杉森建氏の1997年怪物デザイン・名前の由来を調査

第1世代(カントー)

バンギラスを見ると、背中のトゲや大きな尾、怪獣らしい立ち姿から「ゴジラが元ネタなのでは?」と連想しやすい姿をしています。

ただ、ゴジラ説より先に押さえたい手がかりがあります。杉森建氏が1997年に描いた怪物が、後のバンギラスに非常によく似ているのです。

先に結論

  • 最も重要な手がかり:杉森建氏が1997年に描いた、後のバンギラスによく似た怪物デザイン
  • ゴジラ説:見た目や破壊的な印象は似ていますが、公式に元ネタと確認されたわけではありません
  • 公式で分かること:バンギラスは「よろいポケモン」で、山や地形を変えるほどの力を持ちます
  • 実在生物の候補:恐竜やアルマジロトカゲとの比較もありますが、特定種の公式モデルは未確認です
  • 名前の由来:日本名・英語名ともに複数の語源候補がありますが、命名者による直接の説明は見つかっていません

最も重要な手がかりは杉森建氏の1997年怪物デザイン

バンギラスの元ネタを考えるうえで、まず見ておきたいのが1997年4月10日発行の『ゲーム批評』です。この号の表紙は、ポケモンのデザインでも知られる杉森建氏が担当しました。

当時のインタビュー紹介では、杉森建氏は表紙のキャラクターを、ポケモンのように人と怪物が共存する世界観で作ったオリジナルキャラクターとして説明しています。ですが、その世界はポケモンそのものではありませんでした。

さらに、後に刊行された作品集『杉森建の仕事』の説明では、この表紙が「個性派ゲーム特集」に合わせて描かれた架空のゲームタイトルを題材にしたイラストだったことが示されています。

1997年の表紙から確認できること

  • 杉森建氏が『ゲーム批評』のために描いた怪物である
  • 当時はポケモンとは別の架空世界のキャラクターとして作られた
  • その怪物は、後のバンギラスと体格・頭部・背中の突起などが非常によく似ている

英語圏でも、この怪物と完成版バンギラスの強い類似が指摘されています。1997年時点の絵と後のバンギラスが非常によく似ていることは、制作の流れを考える重要な手がかりになります。

ただし、杉森建氏が「この怪物をバンギラスへ作り直した」と直接説明した記録は見つかっていません。

そのため、1997年の怪物は「公式に確認されたバンギラスの原案」と断定するのではなく、非常に強い制作上の手がかりと見るのが適切です。

バンギラスの元ネタはゴジラ?似ている点と違う点

バンギラスとゴジラは、直立した爬虫類のような姿、背中の突起、大きな尾など、並べると似て見える部分があります。

公式図鑑のバンギラスには、山や地形を変えるほどの破壊力を持つという設定があります。周囲を大きく破壊する姿も、巨大怪獣を思わせる理由の一つでしょう。

比べるポイント 見方
体の形 直立した爬虫類型の体や大きな尾は似て見えます
背中 どちらも背中に目立つ突起がありますが、形や並び方は同じではありません
破壊力 バンギラスは山や地形を変えるほどの力を持ち、怪獣的な設定です
大きさ バンギラスは高さ2.0m。ゴジラは作品によって数十m以上あり、大きく異なります

ゴジラ公式の怪獣図鑑でも、1984〜1995年のゴジラは大きな背びれと長い尾を持つ巨大怪獣として紹介されています。シルエットの方向性は確かに比べたくなるものです。

しかし、「似ている」ことと「ゴジラを参考に作った」ことは別です。ポケモン公式や杉森建氏が、バンギラスのモデルとしてゴジラを挙げた直接の説明は見つかっていません。

つまり、ゴジラ説は楽しめる比較ではありますが、制作元ネタとしては1997年の杉森建氏の怪物デザインほど強い根拠はありません。

恐竜やアルマジロトカゲもモデル候補?

バンギラスは怪獣だけでなく、恐竜や実在するトカゲと比べられることもあります。ここは「特定の動物が公式モデル」と考えるより、補助的な外見候補として見る方が分かりやすい部分です。

恐竜との共通点

二足で立つ爬虫類のような体つきや、太い尾から、獣脚類の恐竜を連想する考察があります。英語名Tyranitarも、tyrant(タイラント/暴君)やTyrannosaurus(ティラノサウルス)との関係を考えたくなる名前です。

ただし、ティラノサウルスなど特定の恐竜をモデルにしたという作り手の説明は確認できません。恐竜らしさは、怪獣的なデザインに重なる要素の一つと考える程度がよいでしょう。

アルマジロトカゲとの共通点

アルマジロトカゲも比較候補の一つです。埼玉県こども動物自然公園では、トゲ状の大きなウロコに覆われたヨロイトカゲ科の動物として紹介されています。

バンギラスも「よろいポケモン」で、硬そうな体表や背中のトゲがあります。この部分はよく似ています。

ただし、アルマジロトカゲは全長20cmほどで、危険を感じると尾をくわえて丸くなる動物です。バンギラスとは体格も行動も大きく違うため、特定種モデルと決める材料にはなりません。

実在動物との比較では、共通点だけでなく違いも見ると、怪獣デザインと動物モチーフの位置づけが分かりやすくなります。

バンギラスの名前の由来は?

バンギラスの名前については、命名した人が組み合わせを直接説明した記録は見つかっていません。そのため、日本名も英語名も語源の候補として見る必要があります。

名前 考えられている由来
バンギラス 「蛮(ばん)」のような荒々しさを表す言葉や、怪獣名を思わせる音を組み合わせた可能性が考察されています
Tyranitar tyrant(暴君)やTyrannosaurus(ティラノサウルス)などを含む可能性が挙げられています

日本名・英語名とも、命名した人による直接の説明は見つかっていません。語を分けて意味が通ることだけで、公式の名前の由来と断定はできません。

結局、バンギラスの元ネタは何?

バンギラスは「ゴジラに似たポケモン」とだけ説明すると、制作の流れを考える大切な手がかりを見落としてしまいます。

  • 最も強い手がかり:杉森建氏が1997年に描いた、後のバンギラスによく似る怪物デザイン
  • 公式設定:よろいポケモン、いわ・あく、山や地形を変えるほどの力
  • ゴジラ説:外見や怪獣らしさの共通点はあるが、公式モデルの確認はできない
  • 実在生物との比較:恐竜やアルマジロトカゲは補助的な候補
  • 名前:複数の語源候補があるものの、公式な命名説明は未確認

1997年の怪物デザインが中心手掛かりで、ゴジラ・恐竜・実在トカゲは「似ている点や追加モチーフの候補」と分けて見ると分かりやすいです。

動物や怪獣に見えるポケモンをもっと見たい場合は、動物がモチーフのポケモン一覧も参考にしてください。

恐竜や古生物との関係をまとめて見たい場合は、恐竜がモチーフのポケモンまとめで関連するポケモンを紹介しています。

第2世代の元ネタ記事を世代別に探す場合は、第2世代(ジョウト)の元ネタ記事一覧から確認できます。

まとめ

バンギラスとゴジラには、直立姿・背中の突起・大きな尾など、比べたくなる共通点があります。

一方で、制作の流れをたどると、1997年に杉森建氏が描いた怪物の存在が重要です。当時はポケモンとは別の架空世界向けに描かれた怪物でしたが、後のバンギラスと非常によく似ています。

「バンギラス=ゴジラ」と断定するのではなく、1997年の怪物デザインを強い手がかりに置き、ゴジラ説や恐竜・トカゲ説は根拠の強さを分けて見るのがよいでしょう。

主な参考資料

タイトルとURLをコピーしました