「ゲンガーって、ドッペルゲンガーから来た名前なのかな?」
「ピクシーの影だという話も聞くけれど、本当なんだろうか?」
ずんぐりした体や耳の形が似ているため、ピクシーとの関係が気になる人もいるでしょう。一方、公式では影に憑くシャドーポケモンとされていて、姿の類似だけでなく、影や分身というイメージも名前を考える手がかりになります。
ドッペルゲンガーをモデルにしたという命名者の説明や、ピクシーの影だという公式設定は確認されていません。影に関わる能力や怖さと愛嬌が同居する姿を見ながら、元ネタ説と都市伝説の違いを紹介します。
- 公式の中心要素:影と幽霊
- 名前の有力候補:ドッペルゲンガー
- ピクシーの影説:公式未確認のファン都市伝説
ゲンガーのモチーフは「影・幽霊」が中心
ゲンガーの元ネタを考えるとき、まず押さえたいのは公式設定です。ポケモン公式の図鑑では、ゲンガーは「シャドーポケモン」に分類され、タイプはゴースト・どくです。
| 公式で確認できる要素 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | シャドーポケモン |
| タイプ | ゴースト・どく |
| 影との関係 | 影に憑いて命を狙うとされる |
| 怪異的な性質 | 物陰に姿を隠し、潜んでいる部屋は温度が5度下がるとされる |
さらに過去のゲーム図鑑では、人の影をまねたり、獲物の影へ入り込んだりする説明も使われてきました。シリーズを通して、「影そのものが動き出したような怪異」という性格が繰り返し与えられています。
メガゲンガーでは異次元を通って姿を現す設定や「かげふみ」、キョダイマックスでは巨大な口の向こうが「あのよ」へ続くという設定も加わります。影・幽霊・異界という方向性は一貫しています。
「シャドーポケモン」だけで特定怪異を公式モデルとは言えません。


杉森建さんが語ったゲンガーのデザイン
ゲンガーには、制作側から直接確認できる貴重なコメントもあります。
2010年12月24日に任天堂が公開した「女子大生が訊く『ポケットモンスターブラック・ホワイト』」で、杉森建さんは好きなポケモンとしてゲンガーを挙げています。
そこで語られたポイントは、特定の妖怪名ではありません。図鑑を読むと少し怖いゴーストタイプなのに「ひょうきんな感じ」と愛嬌があること、シンプルな形に必要な要素が入っていることでした。
怖さ・ひょうきんさ・形・表情の特徴
- 少し怖いゴーストらしさ
- ひょうきんで親しみやすい印象
- シンプルで描きやすい形
- ニヤリとした表情の愛嬌
制作側から直接確認できるのは、怖さとユーモアを同居させたデザインです。
これは「ゲンガーは○○という妖怪がモデル」という説明とは性質が違います。特定モデルを探すより、まず影・幽霊の設定+怖いのに愛嬌があるデザインを土台として見る方が、確認できる情報に沿っています。
ゲンガーの名前の由来はドッペルゲンガー?
ゲンガーの名前について最もよく挙げられるのが、ドイツ語由来のdoppelgänger(ドッペルゲンガー)です。
辞書では、ドッペルゲンガーは「自分とそっくりの分身」や、生きている人の霊的な二重身を指します。語の構成は、ドイツ語のdoppel+gänger(「二重」+「歩く人・行く人」の意味)です。
| 比較点 | ゲンガーとの重なり |
|---|---|
| 名前 | Gengar(ゲンガー、英語名)と「-gänger(ゲンガー/読みの目安)」の音・綴りが近い |
| 意味 | ドッペルゲンガーは分身・二重身を表す |
| 公式設定 | ゲンガーは影に憑き、影をまねる性質が描かれている |
名前と設定の別々の根拠が同じ方向を向くため、ドッペルゲンガー説は有力候補です。
また、日本の辞書資料でもドッペルゲンガーは「分身」「影法師」「影の病」などと結びつく二重身の伝承として説明されています。ゲンガーの「影」という公式設定と相性がよいことが分かります。
ただし、命名者の直接説明は未確認です。doppelgänger(ドッペルゲンガー、「分身・二重身」の意味)由来を公式語源とは断定せず、有力な名前の由来候補として扱います。
ほかには「幻」の「げん」や、genganger(ゲンガンガー/読みの目安、怪異を指す語)・wiedergänger(ヴィーダーゲンガー/読みの目安、怪異を指す語)など別の怪異語との関係も候補に挙がりますが、いずれも命名の直接説明は確認できません。
ドッペルゲンガーのような怪異・伝承と結びつくポケモンは、神話・伝承・妖怪が元ネタ・モチーフのポケモンまとめでも紹介しています。
「ゲンガーはピクシーの影」説は公式ではなく都市伝説
ゲンガーの考察で有名なのが、「ゲンガーはピクシーやピッピの影」説です。
この説は少なくとも2010年代前半の英語圏の記事やQ&Aで確認でき、現在まで長く語られてきました。主な理由として挙げられるのは、丸い体や耳・手足などのシルエットが似て見えること、ゲンガーが「シャドーポケモン」であること、名前にドッペルゲンガーの要素があるのではないかという考察です。
ピクシーの影説は公式関係と未確認
ゲンガーとピクシーに公式な「本体と影」の関係は確認できません。見た目の類似は制作元ネタの証明にはなりません。
古い説ではタイプやサイズを根拠にする説明もありますが、ピクシーのタイプは第6世代以降に変更されており、両者のサイズも完全一致ではありません。都市伝説として公式設定と同列には扱えません。
結局、ゲンガーの元ネタ・モチーフは何?
ここまでを、確認できる強さが混ざらないように整理すると次のようになります。
影・怪異・制作説明・名前の根拠
- 公式で確認できる:シャドーポケモン、ゴースト・どく、影に憑く・物陰に潜むなどの怪異設定
- 制作側から直接確認できる:怖さとひょうきんさ、シンプルな形、愛嬌のある表情というデザインの魅力
- 有力な文化・名前由来候補:ドッペルゲンガー
- ファン都市伝説:ゲンガー=ピクシー/ピッピの影説
- 直接確認できない:特定の怪異を公式モデルとする説明、ドッペルゲンガーを公式語源とする命名者の説明
ゲンガーは影・幽霊+怖さと愛嬌のデザインを土台に見るのが最も確かです。ドッペルゲンガーは有力説ですが、公式モデル・公式語源としては未確認です。
第1世代のほかの元ネタ記事は、第1世代(カントー)のポケモン元ネタ・モデル一覧から確認できます。


まとめ
ゲンガーには、ドッペルゲンガーやピクシーの影など多くの説がありますが、まず公式で確認できる「影」とゴーストの設定を基準にすると整理しやすくなります。
さらに杉森建さん本人のコメントから、怖さだけでなく、ひょうきんさや愛嬌もあるキャラクターとして評価されていることが分かります。
影・幽霊=公式、ドッペルゲンガー=有力説、ピクシーの影=都市伝説と分けると、ゲンガーのモチーフを正確に整理できます。
参考にしたページ・本
- ポケモンずかん「ゲンガー」
- ポケモンずかん「メガゲンガー」
- ポケモンずかん「ゲンガー キョダイマックスのすがた」
- 任天堂「女子大生が訊く『ポケットモンスターブラック・ホワイト』」(Web Archive保存ページ)
- atwiki「女子大生が訊く『ポケットモンスターブラック・ホワイト』」保存転載
- コトバンク「ドッペルゲンガー」
- 英語辞書「Merriam-Webster(メリアム・ウェブスター)」『doppelgänger(ドッペルゲンガー)』
- 英英辞典「Cambridge Dictionary(ケンブリッジ・ディクショナリー)」『doppelgänger(ドッペルゲンガー)』
- 英語圏のユーザー参加型ポケモン百科事典「Bulbapedia(ブルバペディア)」『Gengar(ゲンガー)』
- 海外ポケモン情報サイト「Pokémon Database(ポケモン・データベース)」『ポケモン名の由来(原題:Pokémon name origins)』
- The Fact Site「Pokémon – A Gengar / Clefable Theory」(ファン説の長期存在確認)


