オーガポンの元ネタは桃太郎の鬼?仮面のモチーフ・名前の由来を考察

第9世代(パルデア)

「オーガポンの仮面って、桃太郎の鬼や鬼剣舞と関係があるの?」

お面や棍棒には鬼の印象がありますが、小さな体や物語で見せる姿は、恐ろしい鬼という呼び名だけでは捉えにくいですよね。犬・猿・雉を思わせるともっこも、昔話とのつながりを感じさせます。

キタカミで鬼として忌み嫌われた公式設定と、仮面をめぐる物語を手がかりに、桃太郎との登場要素や役割を比べます。仮面は鬼剣舞の意匠とも照らし合わせ、外見の類似と制作側が元ネタを明言した範囲を分けて確かめます。

※この記事は『碧の仮面』『キビキビパニック』の物語に触れます。

先に結論

  • 公式設定:キタカミで鬼とされたおめんポケモン
  • 物語の有力候補:桃太郎の鬼で制作側明言は未確認
  • 仮面の比較候補:鬼剣舞との類似は考察

オーガポンの元ネタは桃太郎の鬼?有力な理由

まず公式に確認できるのは、オーガポンと「鬼」のつながりです。

『ゼロの秘宝』公式サイトでは、オーガポンはキタカミの里で「恐ろしい鬼」として忌み嫌われるようになり、山の洞窟でひっそり暮らしていたと説明されています。

さらに周囲のポケモンまで見ていくと、昔話の桃太郎と重なる要素が一気に増えます。

桃太郎の要素 ポケモン側で重なる要素
桃 桃のような殻を持ち「不腐の桃」と呼ばれたモモワロウ
きび団子 モモワロウが振る舞う「くさりもち」
犬・猿・雉 イイネイヌ・マシマシラ・キチキギス
鬼 「恐ろしい鬼」とされたオーガポン

国立国会図書館が紹介する江戸時代の桃太郎の本でも、桃太郎はきび団子を持ち、猿・雉・犬を供にして鬼ヶ島へ向かいます。

一方、ポケモン公式の図鑑では、イイネイヌ・マシマシラ・キチキギスはいずれも「けらいポケモン」です。モモワロウの公式紹介では、3匹を「くさりもち」で従え、仮面を手に入れるためにキタカミへ向かったという一説まで明かされています。

桃太郎の善悪をそのまま使わず、役割を組み替えている

昔話の桃太郎では、桃太郎と犬・猿・雉が鬼を退治します。

ところが『ゼロの秘宝』では、桃を思わせるモモワロウと3匹のともっこが仮面を求めてキタカミへ行き、オーガポンと戦います。

桃太郎の登場要素をそろえながら、善悪の役割をひっくり返したような物語になっているのが大きな特徴です。

ただし、「桃太郎の鬼が元ネタ」という制作側の直接説明は未確認です。

そのため、「公式モデル」と断定するのではなく、公式設定と昔話の構造が強く一致する有力説として見るのがよさそうです。

犬・猿・雉と鬼がそろうと、桃太郎を思い出すね。
物語の対応は見られますが、桃太郎が元だという直接の説明は未確認です。

仮面のモチーフは鬼剣舞?北上市との共通点

桃太郎と並んで気になるのが、オーガポンの「仮面」です。

仮面の文化的なモチーフ候補としてよく挙がるのが、岩手県北上市周辺に伝わる鬼剣舞(おにけんばい)です。

オーガポンと鬼剣舞で重なるポイント

  • 名前:ゲームの舞台は「キタカミの里」、鬼剣舞で有名なのは岩手県北上市
  • 仮面:鬼剣舞は威嚇的な「鬼のような面」をつけて踊る
  • 数:オーガポンには4種類のお面があり、鬼剣舞の面にも白・青・赤・黒の4色がある
  • 文化:どちらも鬼を思わせる見た目と、地域の祭り・伝承を連想させる

「キタカミ」という同じ読みの地名に加え、鬼のような面という共通点まであるため、鬼剣舞を思い浮かべるのは自然です。

日本語の考察だけでなく、海外のポケモン情報サイトでも東北地方の鬼文化や仮面との関係が候補として挙げられています。

鬼剣舞の面は「鬼そのもの」ではない

ここは特に注意したいところです。

北上市公式サイトによると、鬼剣舞は「鬼のような面」をつけて踊りますが、面が表すのは鬼ではなく仏の化身です。角もないと説明されています。

つまり、「北上市には鬼の仮面をかぶる踊りがあるから、オーガポンの元ネタだ」と単純に結びつけると、鬼剣舞そのものの説明が不正確になってしまいます。

鬼剣舞は共通点の多い候補ですが、公式モデルという明言はありません。

また、ゲームの「キタカミの里」が実在する北上市を直接モデルにしたという公式な説明も確認できていません。

4つの仮面で公式に分かっていること

オーガポンの仮面について、公式に確認できる部分はかなりはっきりしています。

オーガポンは「おめんポケモン」に分類され、身につけるお面によって姿・タイプ・特性が変わります。

お面 タイプ
みどりのめん くさ
いどのめん くさ・みず
かまどのめん くさ・ほのお
いしずえのめん くさ・いわ

専用技の「ツタこんぼう」も、かぶるお面によって技のタイプが変わります。

一方で、「みどりのめんはこの能面」「かまどのめんはこの伝統芸能」というように、4つのお面それぞれの実在モデルを公式が説明した記録は確認できていません。

デザイン担当者から確認できること

ありがひとしさんは、ゲームフリーク監修のもとオーガポンをデザインしたと本人が明かしています。また、オーガポンの目のハイライトは「花の形」と説明しています。ただし、桃太郎・鬼剣舞・ポンカンを元ネタにしたという直接説明は確認できません。

デザイナー本人の発言があるからこそ、本人が語ったことと考察を分けるのが大切です。

オーガポンの名前の由来はオーガ+ポンカン説が有力

名前の「オーガポン」は、ogre(オーガ、鬼のような怪物)+ポンカンを組み合わせたという説が有力です。

英語圏のポケモン百科事典「バルバペディア」やポケモンデータベース、日本語の考察記事でも、この組み合わせが共通して挙げられています。

名前で注目したいポイント

  • オーガ:ogre(オーガ、鬼や人型の怪物)は鬼や人型の怪物を連想させる語
  • ポン:ポンカンから取ったという説が広く見られる
  • 繁体字中国語名:公式名は「厄鬼椪」で、「鬼」と「椪」が使われている
  • 別説:親しみを込める「〜ぽん」という語尾や、デコポンとの関係を見る説もある

ポンカンは中国語で「椪柑」と表記されるため、公式の繁体字中国語名に「椪」が入っていることは、ポンカン説を補強する材料になります。

ただし、これは日本語名を付けた人の説明ではありません。

「オーガ+ポンカン」は有力説ですが、公式確定の命名由来ではありません。

ムジュラの仮面が元ネタ?SNSでは似ていると話題

詳細キーワードには「オーガポン ムジュラの仮面」もあり、実際に海外のSNSでは『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』との比較が見られます。

【似てる話題】Reddit(レディット、掲示板型SNS)では、オーガポンが発表された2023年から「スカルキッドを思い出す」「どちらも仮面をつけている」といった投稿が複数あり、両者を組み合わせたファンアート投稿も確認できます。

仮面をつけた小柄なキャラクターという見た目から連想しやすいのは確かです。

ただし、ポケモン公式の情報や、ありがひとしさんの発言、国内外の情報を見ても、『ムジュラの仮面』やスカルキッドを元にした説明は未確認です。

そのため、「似ている」という話題としては紹介できますが、元ネタ説の根拠にはしないのがよいでしょう。

結局、オーガポンの元ネタ・モチーフは何?

オーガポンは、1つの元ネタだけで説明するより、公式設定と有力な文化モチーフを分けて見ると分かりやすくなります。

要素 分かること
鬼・仮面 【公式確認】「恐ろしい鬼」「おめんポケモン」などの設定あり
桃太郎の鬼 【有力説】桃・餅・犬・猿・雉・鬼と物語構造が強く一致
鬼剣舞 【有力候補】キタカミ・鬼のような面など共通点が多いが公式未確認
オーガ+ポンカン 【有力説】複数の情報と繁体字中国語名が同じ方向を示す
ムジュラの仮面 【似てる話題】SNSで比較されるが制作上の関係は確認できない

最も自然なのは、「鬼と仮面」の公式設定+桃太郎を反転した物語を中心に見る考え方です。鬼剣舞やポンカンは、それを補う有力候補として分けると分かりやすくなります。

神話・昔話・妖怪との関係があるほかのポケモンは、神話・伝承・妖怪が元ネタ・モチーフのポケモンまとめから確認できます。

第9世代の元ネタ記事を世代別に探したい場合は、第9世代(パルデア)の元ネタ記事一覧も参考にしてください。

仮面や鬼の姿だけでなく、物語の役割も比べると面白いね。
鬼と仮面は公式設定です。鬼剣舞や名前の語源には考察が含まれます。

まとめ

オーガポンは、公式サイトで「おめんポケモン」とされ、キタカミの里では「恐ろしい鬼」と呼ばれていたことが確認できます。

さらにモモワロウ、イイネイヌ、マシマシラ、キチキギスまで並べると、桃・餅・犬・猿・雉・鬼という桃太郎の要素がそろいます。善悪の役割まで組み替えられているため、桃太郎の鬼を土台にした反転型の物語と見る説はかなり有力です。

仮面では北上市の鬼剣舞、名前ではオーガ+ポンカン説にも複数の共通点がありますが、どちらも公式モデル・公式命名由来として確認されたわけではありません。

オーガポンは、公式の「鬼・仮面」と桃太郎などの有力説を分けて見ると、元ネタが最も分かりやすくなります。

参考にしたページ・資料

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